不動産登記とは～安全な権利保護と取引のための制度～
不動産登記の概要
不動産登記とは、不動産に関する権利や義務を公的に記録し、第三者に対してその内容を明らかにする制度です。土地や建物の所有権、賃借権、抵当権などの存在・内容を明確にすることで、法的トラブルを防ぎ、安全な取引を実現するためのの重要な制度です。
不動産登記の目的
不動産登記の目的は次のとおりです。
- 権利の保護・・・不動産に関する権利を公示し、所有者の権利を保護します。
- 取引の安全の確保・・・登記情報を基に、不動産取引の安全性を高めます。
- 法的証拠力の確保・・・登記簿の記載内容は、法的な証拠として利用できます。
不動産登記の種類
不動産登記には主に以下の種類があります。
所有権登記
土地や建物の所有者を公示します。売買、相続が生じた場合などにより所有権が移転した時などに行います。
抵当権設定
金銭借入の際、不動産を担保とした場合に、担保権として公示します。住宅ローンなどで利用されています。
地役権設定
隣接する土地を民法の規定により通行する権利など、他人の土地を利用する権利として公示します。
賃借権登記
長期間の賃貸借契約など、特に借主の権利を保護するために行います。
不動産登記の手続
不動産登記の一般的な手続は、以下のとおりです。
お客様からのヒアリング・必要書類の準備
お客様から事情・経緯をお伺いし、必要書類の準備に入ります。必要書類には、司法書士が準備できるものもあれば、お客様ご自身で準備しなければならないものもあります。必要書類の準備に際しては、司法書士から丁寧にご案内いたします。
登記申請書の作成
登記の目的、不動産の情報などを正確に記す必要があります。
登記申請の提出・登録免許税の納付
管轄の方局に提出します。窓口、郵送またはオンラインによる申請が可能です。あおき司法書士・行政書士事務所では、原則、オンラインによる申請を行っています。なお、この際、不動産の評価額に基づき算定される登録免許税の納付が必要です。
登記完了・通知
登記が完了すると法務局から通知がなされます。あおき司法書士・行政書士事務所では、上記のとおりオンラインによる申請を行っていますので、即時通知を受領し、完了後の処理もスムーズに行っています。
申請を行える日・時間帯
登記申請は、平日の昼間（法務局の開庁時間内）しか行うことができません。必要に応じて市役所や法務局を複数回訪問しなければならないこともあります。また、法務局の相談窓口は、現状数週間待ちの状況となっているところもあるようです。
不動産登記の重要性
不動産登記は、原則、法律上の義務ではありません。しかし、不動産に関する権利関係を明確にし、第三者に主張できる方法として大変重要なものです。不動産登記が未登記の場合、所有権や権利関係が不明確となり、トラブルの発生あるいは悪化の原因となります。
例えば、所有権登記をしていないと、他人による不正な売買や担保設定を防ぐことができません。また、抵当権登記も、借入時の担保権を公示し、他の債権者との優先順位を明確にする役割があります。
このように、不動産登記は権利保護と取引の安全性の確保のために不可欠な手続です。
相続登記の義務化（例外的義務）
２０２４年４月１日から、相続登記が義務化されました。相続による所有権移転が発生した場合、原則として相続開始から３年以内に登記を行う必要があります（詳細は要件は法務省HPをご参考ください。）。
この義務化は、相続登記未了による所有者不明土地問題や関連トラブルを防ぐことを目的としています。相続登記を行えば、相続人は正式な所有者として認められ、その後の不動産売却や担保権設定などもスムーズになるので、義務化というきっかけであっても、相続人の権利保護に役立つものと思われます。
まとめ
不動産登記は、権利関係を明確にし、取引の安全を保護するための基本かつ重要な制度です。所有者・権利者自身が自らの権利を守るためにも、登記制度の理解と活用は不可欠です。
また、ご紹介した相続登記の義務化など、制度の変化にも注意が必要です。法改正やそれによる登記手続の変化にも迅速に対応できる登記の専門家である司法書士へ相談は、有効な手段といえます。
お問合せ・ご相談
不動産登記に関するお問い合わせ・ご相談は、あおき司法書士・行政書士事務所へお任せください。
まずは、思いつく限りで大丈夫ですので、メモを作成しましょう。
きれいな文章を作る必要はありません。〇年〇月〇日父〇〇死亡、不動産：土地建物各１（地番情報など）、家族構成：母（妻）、子〇人）、父の本籍地など、キーワードメモを作成すると相談がスムーズにいきます。
メモの準備できたら、あおき司法書士・行政書士事務所へ相談のご予約をお願いいたします。